生きづらさを抱えた幼少期
「どうしてこんなに生きづらいんだろう?」幼い頃からずっと心の奥にそんな疑問を抱えながら生きてきました。両親の離婚後、母に引き取られ、父の記憶はありません。「立派な人だった」と母から聞かされるだけの存在。それでも、不安症に悩まされ、自分を表現できず、他人とリラックスして過ごせない日々が続きました。
父への感情と自分の制約に気づくまで
カウンセリングを受けて、自分と深く向き合う時間を持つことができました。その中で気づかされたのは、ずっと避けていた「父への負の感情」。心の中で封じ込めていたその感情を、紙に書き出していくと、「負の感情を表現してはいけない」という信念に縛られていたことが明らかになりました。それが不安症の大きな原因の一つであることに気づいたのです。
世界平和のコミュニティと新たな気づき
小さい頃から抱いていた使命感で参加していた世界平和のコミュニティ。その場で、「自分に問いかけること」の重要性を知りました。ある日、自分が収入が減っている理由を問いかけた時、「やりたくないから」と内なる声が答えました。張り合いのない日々を送っていることに気づき、「できることではなく、挑戦したいことをやりたい」という思いが浮かびました。
感謝と行動の変化
信頼する人に相談した時、「自分に感謝を忘れていないか?」と問われました。その言葉が私の心に刺さり、自分が感謝に敵対心を抱いていたことに驚かされました。自分自身の傲慢さに気づき、感謝が不足している自分に収入が入るはずがないと悟った私は、感謝を紙に書き出すことを始めました。
感謝の行動がもたらしたもの
「感謝を行動で示したい」と思い立ち、お客様の部屋の床を磨くことに決めました。最初は「面倒くさい」という気持ちがすぐに出てきましたが、「床を磨けばお客様が喜ぶ」とポジティブな理由を見つけて行動を始めると、スムーズにできました。その時、心から感謝を感じると、自然と涙が溢れてきました。意図して泣こうとしたわけではなく、心の底から湧き出た涙でした。
真の感謝と自分を受け入れること
この経験を経て、「本当に感謝しているのか」をもう一度考え直しました。父への感情を書き出す過程で、「悲しみを表現してはいけない」という信念が感謝を敵視する原因だったことに気づきました。幼少期、信仰心が深い環境で育ち、「感謝されるために」と一生懸命だった自分。でも、今の私にはその価値観はもう必要ではありません。
過去の「悲しみ」や「ネガティブな感情」を受け入れ、バランスを取ることで、居心地の悪さも消えました。それは、自分を新たに受け入れるための大切なプロセスだったのです。