感謝は“現実”より“見え方”を変えてくれると気づいた日

その日、私は朝からずっと心が重くて、
家の中のいつもの景色さえ、
なぜか全部が“嫌なもの”に見えていました。

ほんの少し散らかったテーブルも、
いつもは聞き流せる外の音も、
胸の奥にチクチク刺さるようで、
気づいたらため息ばかり出ていたんです。

「なんでこんなにうまくいかないんだろう…」
「私、何か間違っているのかな…」

そんな言葉が頭の中をぐるぐるして、
さらに気持ちが沈んでいきました。

でも、しばらくしてふと思ったんです。

“もしかして、悪いのは“現実”じゃなくて、私の“見え方”の角度なのかもしれない。”

そう気づいた瞬間、
張りつめていた胸がすこし緩んだような気がしました。

そこで、今できる小さなケアとして、
深呼吸をひとつして、
目に入ったものへ「ありがとう」を3つだけ伝えてみました。

「今日も動いてくれる私の体、ありがとう」
「暖かい部屋で過ごせて、ありがとう」
「この日が無事に始まってくれて、ありがとう」

ほんの数秒のことだったのに、
心のざわつきが少しずつ静まっていき、
さっきまで“嫌だな”と思っていた景色が、
少しだけ優しく見えました。

何も変わっていないのに。
でも、
見ている私の角度が変わった。

その瞬間、
「ああ、感謝って“現実を変える力”というより、
“現実の見え方を整える力”なんだ」
と腑に落ちました。

現実そのものを動かす魔法じゃなくて、
“心のレンズ”をゆっくり磨いてくれるもの。

そのレンズが変わると、
同じ世界でも、まったく違う色に見える。

感謝って、本当にすごい力を持っているんだなと感じました。

🌼気づき

感謝は“現実”そのものを変えなくても、
“世界の見え方”を優しく変えてくれる。
見え方が変わると、心の選ぶ行動も変わり、
気づけば毎日がすこしずつ生きやすくなる。

今日あなたが「ありがとう」をひとつだけ伝えるとしたら、
どんなものに言ってみたいですか?