「たった一万円。でも、心が決めたこと」

2ヶ月も前から楽しみにしていた飛行機の旅。安くチケットを取れたことが嬉しくて、「よし、今回はうまく節約できた」と、ちょっとした達成感すら感じていました。

でも、出発が近づくにつれて、外は連日猛暑。ニュースでも「命に関わる危険な暑さ」と言われる中、「この暑さの中、飛行機に乗って出かけるのは…ちょっと無理かも」と不安になってきました。

そう思った瞬間、「せっかく安くチケットを取ったのに…」「その努力が無駄になるのはもったいない」と、胸の奥がずきっとしました。悲しさ、悔しさ、お金への執着――いろんな感情が交差して、心がざわついて。

それでも、モヤモヤを抱えたままにはしたくなくて、航空会社に「別の月に変更できるか」を確認したり、自分の気持ちを整理するために「行く・行かない」それぞれのメリットとデメリットを書き出してみました。

すると、不思議なことに見えてきたんです。行かないことのデメリットは「お金が無駄になる」だけ。でも、行かないことで得られるもの――涼しい時間、快適さ、心の余裕、不安の軽減――の方が、ずっと大きかった。

そのときふと気づきました。

「お金」や「努力」への執着が、私の本当の望みや心地よさを見えなくしていたことに。

「もったいない」という気持ちは大事だけれど、それ以上に「自分を大切にする選択」こそが、私の心を楽にしてくれる。

あなたは、どんなときに「自分の気持ちより損得を優先してしまう」ことがありますか?